にわっちのブログ

色々やってみるよ

【本紹介】今まで読んだことのある本を紹介してみる その001『ハックルベリー・フィンの冒険』

time 2021/06/13

【本紹介】今まで読んだことのある本を紹介してみる その001『ハックルベリー・フィンの冒険』

本の紹介

私は、あまり本を読まない。

そのことを大学に入るたびに、痛感する。

そんな私が読んだ数少ない本を今後、淡々と紹介していこうと思う。無論、一つの記事につき一冊までだ。そうでないとネタが尽きてしまう。

また紹介するものはできる限り本にしようと思う。漫画を紹介すると、今後作ろうと思っている大衆文化紹介サイトと内容が被ってしまうことが危惧されるからだ。またネタバレは基本行わないこととする。

というわけで、早速行ってみよう。(CV:いかりや長介)

 


 

今回紹介する本は、

『ハックルベリー・フィンの冒険』作:マーク・トウェイン

である。

なんと1作品目から、ごりごりの名作を紹介していくあたり、本当に本を読んでいないのだろうということが見え見えであるのだが、そういうことは気にせずに紹介する。

物語内容

『ハックルベリー・フィンの冒険』(以下『ハック』)は、同作者の作品『トム・ソーヤーの冒険』(以下『トム』)の事実上の続編にあたり、『トム』でも登場したハックルベリー・フィンを主人公に据えて冒険が行われるアメリカの児童文学である。

『ハック』と『トム』との明確な違いは、冒険のリアリズムである。

『トム』の冒険というのは、いわばごっこ遊びであり、子供の頃に滑り台の遊具を船に見立てて遊んだことがある皆なら気持ちがわかるだろうが、トムが天才的な発想を見せ、ごっこ遊びをいかにもそれっぽく魅せて物語が展開していく。

それに対し、『ハック』の方は、本当に家出をして、黒人奴隷と共に川下りをする。実際の冒険を行なっているのだ。『ハック』にもトムが出てくるのだが、その時の発想が少し幼稚に描かれている点からもこの小説が通常の児童文学と一線を画しているとこは明白だ。リアルの冒険をしたハックとそうでないトムとの間の意見の食い違いなどもこの小説ではうまく描かれている。

冒険の内容としては、川下りをしながら、その先々に待ち受ける島や町や村での事件、川の氾濫などの自然災害に翻弄されながら、下流の奴隷解放区を目指すという物語である。

また先述の通り、ハックと共に逃亡して冒険を共にする黒人奴隷のジムという人が登場するのだが、彼の存在がこの児童文学を名作たらしめる要素なのである。というのも、舞台である当時のアメリカは奴隷制などがまだ残っていて、黒人奴隷の逃亡の手助けなどは、犯してはならない禁忌だったのだ。もちろんそのことに関しては、作品内でも触れられており、ハックは(当時の)常識として犯罪にあたるものを犯していいのか、それとも人間として彼を尊重するのか葛藤する。この作品では、黒人のステレオタイプ的な描かれ方があるものの、基本的にハックは人権を認めており、進んだ考えを持つ少年である。そういた内容のため、アメリカでは、発禁を食らうこともしばしばあるようだ。

おすすめ度

この作品のおすすめ度は、

★★★★★  5

星5つ!

当時のアメリカの牧歌的な雰囲気、映画『スタンドバイミー』を想起させるハラハラドキドキの冒険、社会への痛烈な風刺、全てをとっても児童文学として燻っているにはもったいのない作品だ。

最後に

本を読んだことがないということは、本の紹介もあまり見たことがないということなので、これで紹介できているのかは甚だ疑問だが、それは書いていくうちに解消されるだろう。多分。

あと、この作品を読んだのが2年ほど前ということもあって、大分と記憶が抜け落ちている。ただ、わざわざ実家から下宿先持ってきた数少ない本のうちの一つであることは間違い無いので、かなり気に入っている作品といえよう。

それでは、また次回。ボンソワール。


down

コメントする




エッセイ

漫画

観たもの

自己紹介

にわっち

奈良県出身、大阪芸術大学中退、早稲田大学文学部日本語日本文学コース在籍中(2021年現在) [詳細]



アーカイブ