2021/07/12
九段下駅
地下鉄東西線と半蔵門線の乗り換え駅である九段下駅。飯田橋ほどではないにしろ、コロナ禍でも多少の賑わいのある駅だ。私は神保町に行くときによく利用する。また地下鉄東西線は早稲田駅があるので、遅刻しそうな時は、高田馬場駅から一駅のために乗ってしまう。高田馬場駅から早稲田駅は歩けば20分、電車で3分だ。元気な大学生は結構歩くを選択する。私もその一人なのだが、わたしだけではないのだろう、歩く道「早稲田通り」の高田馬場早稲田間は多数の飲食店や古本屋が立ち並ぶ。ちなみにここを歩く事や道のことを〈馬場歩き〉と呼んでいる。
駅メロについて
九段下に話を戻す。この九段下の駅の発車メロディについて、この駅のメロディは、爆風スランプの「大きな玉ねぎの下で」になっている。メンバーのサンプラザ中野くんが早稲田出身であることは言うまでもないが、この歌詞で九段下が出てくるのだ。さみしい歌なので聴いてみましょう。
思い出
そんな九段下駅と私には思い出が少々ある。まあ、思い出と消化するには日が浅い気もするが…
私は早稲田大学に合格し、いよいよ下宿探しをせねばならないとなって、3月に父と二人で東京にのぼった。早稲田大学と提携している不動産を二件ほど訪ね、色々と条件をすり合わせながら今の下宿を見つけた。その時に候補だった最寄駅の一つが九段下だったこともあり、どこか帰り道か何かで父が「九段下か、サンプラザ中野くんの『大きな玉ねぎの下で』やん。」と言いながら、該当箇所を口ずさんだ。(JASRAC対策で歌詞は載せない)そして、「九段下といえばこれだ。」と笑った。
時が過ぎ、11月、母が嵐の大野智の個展を見るために上京してきた。その時に、九段下を利用した。その時、母は父と同じように「玉ねぎの下で」じゃないかと言い、同じようにそこの歌詞を口ずさんだのだ。そして、同じように「九段下と言えばこれ」と笑ったのだ。なんたる偶然! …なのか二人にとって思い出深い一曲なのか、(両親の大学時代にリリースされた曲なのでその可能性も捨てきれない)とにかく同じ事を口走ったのが如何にも夫婦だなといった感じで胸の奥だ暖かくなったのを感じた。思い出があったとしても聞かずにそっとしておこうと思う。
そしてその直後に私は母に「お父さんも同じ事を言ってたよ。」と言ったら、恥ずかしそうに微笑んだ。